政策

代々木公園を近未来型公園へ

現在、都心部にある大規模公園は、それぞれの地域のニーズに応じた災害時の防災拠点としての活用や待機児対策の園舎など、さまざまな利用が検討されています。おのおのの事業に異を唱えるものではありませんが、都心にある自宅や職場とは一線を画した空間の創出は、しっかりとしたコンセプトを持ち、その上で多面的な活用を推進すべきと考えます。
渋谷区では、都心における区立公園改修の参考に、地域住民有志により、ニューヨークのブライアントパークの視察を実施されました。一九七〇年代に荒廃し、多数の犯罪が発生していたブライアントパークに大規模な改修工事を実施し、現在では年間約六百万人以上が訪れる大名所となっています。
改修内容は、鬱蒼と茂っていた樹木を整備し、人々が自由にくつろげる開放的なスペースを確保し、くつろげるカフェや気軽に楽しめるアクティビティーを導入し、明るい雰囲気を演出しています。
また、四千五百個の可動式椅子を配置することで、自分がくつろぎたい場所に移動でき、さらに開放的なスペースに可動椅子を配置することで、映画祭などイベント会場としても利用されています。バラエティー豊かな飲食店舗を導入することで、幅広い来園者につながることとともに、その賃料収入を利用し、一日八回のごみ収集と、トイレには男女一人ずつの警備員を配置し、安全な環境が維持されています。
この緑と開放的なスペースの考え方は、都心部の大規模公園にも当てはまります。私の住む渋谷区には、東京都を代表する公園の一つ、代々木公園があります。都心の中心部にある、自分らしさを取り戻せる、心地よい憩いの場として、例えば樹木を移設し、中央に広大な芝生空間があり、周辺のレストラン、カフェのテイクアウトを、可動式の椅子、テーブルで、自由にくつろげる開放的なスペースの確保や、世代別の遊具が配備されたゾーン、また、スポーツを楽しめるゾーンなど、エリア分けがなされた、計画された公園が考えられます。
また、代々木公園だけでなく、各都立公園において、立地条件、特性などを考慮し、特徴ある公園として活用すべきであります。
都会の中での憩いの場として、広大な芝生スペースによる緑と開放的な空間を整備します。カフェや各種イベントなど自由な利用や、世代別・目的別利用可能な近未来型公園への大規模改修を実現します。